労務安全情報センター[ブログ]

(labor standard 研究所)  労働条件・労働基準の総合サイト「労務安全情報センター」です。
Home労基情報 | 安衛情報 | その他の労働情報 | 特集・労働基準の法律 | 法改正特集 | 送検事例 | 裁判例 | SPOT情報&ニュース | 労働基準REVIEW | お奨め情報 | 図書販売 | 携帯サイト | 書庫1 |  |  |  | 5(旧雑記) 

2010年11月の記事一覧

スポンサーサイト

--.--.--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

薄型TVディスプレーの材料であるインジウム化合物(ITO)取扱いに関して「厚労省が新指針」

2010.11.25
 以下は、2010.11.25日本経済新聞朝刊記事から

 「厚生労働省はテレビのディスプレー用薄型パネルに欠かせない材料「ITO(酸化インジウムすず)」の製造に従事する労働者の健康被害防止策を強化する。
 健康診断や防じんマスクの徹底を盛り込んだ新たな指針をまとめ、12月初めに都道府県の労働局を通じて各事業所に通達する。
 2012年ごろを目標に、罰則を伴う法規制の実施も検討する。

 ITOはレアメタル(希少金属)のインジウムなどからなる化合物で、薄型パネルの電極材料として不可欠。微小な粒子状の原料を加工するのが一般的で、吸入すると肺炎などを起こす危険がある。国内では製造従事者7人の健康被害が確認されている。
 厚労省は04年に製造過程での取り扱い指針を策定したが、今年6月に発がん性を示す動物実験結果が新たに明らかになり、指針改定を決めた。具体的には防じんマスクの使用を明記するほか、半年ごとに特殊な健康診断を受けることを加える。
 作業環境でのITO微粒子の目標濃度は、従来の10分の1にあたる1立方メートル当たり0・01ミリグラムに引き下げる。
 今後は労働安全衛生法に基づく特定化学物質障害予防規則を改正し、指針順守を法的に義務付ける方針だ。製品化された薄型パネルや太陽電池は、普通に使っている限りITO微粒子の飛散はなく安全といい、厚労省は「割れても製品利用者に健康被害が起きる危険はない」と説明している。
 ITOは薄型テレビのほか携帯電話などに普及。世界の生産量の約8割を日本が占め、国内では大手電機メーカーが製造、約1300人の作業員が直接かかわっているとみられている。」


[参考]
インジウム・スズ酸化物等取扱い作業における当面のばく露防止対策について
平成16年7月13日基安化発第0713001(厚生労働省労働基準局安全衛生部化学物質対策課長)
下記URL参照
 → http://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-45/hor1-45-20-1-0.htm

図は平成16年「インジウム・スズ酸化物」の焼結体の切削・研ま作業に従事していた労働者が重篤な肺疾患に罹患した労働災害(フローシート)

インジウム
スポンサーサイト

事業場における新しいメンタルヘルスの面接等を適切に行うための体制-そのイメージとは

2010.11.20
 厚生労働省は,2010.11.16開催した「事業場における産業保健活動の拡充に関する検討会」第4回検討会において、報告書案の検討、とりまとめ作業に入った。
 同日議論されたのは,「事業場における産業保健活動の拡充に関する検討会報告書(案)」。

 この検討会報告書案の提案する中心的議題は、事業場における「新しいメンタルヘルスの面接等を適切に行うための体制」をどのように確立するかというものである。報告書案は、このことについて、「産業医にメンタルヘルスに対応できる医師等を加えた一体的な体制の必要性」を指摘し、次のようなあり方を想定・提案している。

[1] 一つは、以下の図のイメージである。
メンタルと医師1
 この場合は、嘱託産業医がメンタルヘルスに関する十分な研修を受けることにより対応できるようにすべきだとしています。



[2] もう一つが、以下の図のイメージであり、一定の要件を満たす「外部専門機関」を活用できる仕組みを設ける必要があると指摘しています。
メンタルと医師2
 この場合、報告書案は、「嘱託産業医と同様の職務に責任を持って従事させるため、外部専門機関に属する産業医有資格者のうち1名を事業場に対する業務を総括する医師として当該事業場が定めたうえで、総括する医師が主担当となり他の産業医有資格者との間で事業場や個々の労働者についての情報共有などによる連携を図りながら、産業医の職務を提供する契約を外部専門機関との間で結ぶことが必要である」とします。




 (参考)
 以下は報告書案のうち、「外部専門機関の基本的なあり方について」ふれている部分を抜粋したものである。
--------------------------------------------------------------------------------
(2) 外部専門機関の基本的なあり方について

① 特定の産業医が事業場の産業医の職務を責任を持って担当する観点から、外部専門機関に属する産業医有資格者1名を事業場に対する業務を総括する医師(以下「総括医師」という。嘱託産業医に相当)として定めたうえで、総括する医師が主担当となり他の産業医有資格者との間で事業場や個々の労働者についての情報共有などによる連携を図りながら、産業医の職務を提供すること。また、産業医有資格者間の調整は総括医師が行うこと。

② 産業医のチーム間の調整及び業務の監督の観点から、外部専門機関には、一定の識を有する産業医有資格者(産業医長)がおり、機関に属する産業医有資格者を指揮し、産業医職務に関する業務全体を管理すること。

③ 外部専門機関には、メンタルヘルスの知識経験を有する産業医有資格者等及び保健師がおり、メンタルヘルス対応の面接、事後措置に関する意見、保健指導について、総括医師の指導・指示を受けながら対応すること。

④ 外部専門機関には、医師が協働により産業医活動を行うことによって産業保健活動を充実させるため、複数の産業医有資格者がいること。また、産業医の職務を行う事業場数に応じた数の産業医有資格者がいること。


(3) 外部専門機関の質を担保するための方策
ア 外部専門機関の要件等
 外部専門機関が行う面接等及び産業医の職務について適切な業務が行われるとともに、外部専門機関の人材の質が確保されるよう、以下の要件等への適合を求めることが適当である。

i 受託する事業場ごとに総括医師を定め、当該事業場を担当する複数の医師等の調整を行い業務をとりまとめること。事業者に対し勧告を行う場合で、複数の医等で意見が異なる場合は、総括医師が意見の調整を行い、機関として勧告を行うこと。
ii 産業医であって、一定の知識経験を有する者(産業医長)が、機関に所属する産業医有資格者等を指揮し、業務を管理すること。

 例えば次のような一定の知識経験を有する産業医有資格者が考えられる。
・日本医師会認定産業医の更新回数が一定以上であるなど産業医に選任された経験が一定年数以上の者
・産業医科大学を卒業した者のうち実習を履修した者であって、産業医に選任された経験が一定年数以上の者
・保健衛生の区分で合格した労働衛生コンサルタント
・日本産業衛生学会の専門医を有する医師

iii 所属する産業医有資格者の数が一定以上であり、受託する事業場数に応じた数であること。
iv 労働者のメンタルヘルスに関する一定の知識経験を有する医師がいること。
v  メンタルヘルスに関する一定の知識を有し一定年数以上の経験を有する保健師等がいること。
(以下省略)
--------------------------------------------------------------------------------

なお、事業場における産業保健活動の拡充に関する検討会報告書(案)詳細は、以下URLから直接参照できる。
 → http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000vd9f.html

(注)前記の図表は、厚生労働省から検討会報告関連資料として公表されたものから抜粋したものである。



6か月以上の奨学金延滞者が17万6000人、最大の延滞理由は「低所得-年収300万円未満者が87.5%」かつ、連帯保証人の親も「経済困難」

2010.11.18
 独立行政法人日本学生支援機構が「平成21年度奨学金の延滞者に関する属性調査」を実施し、その結果概要を発表している。
 なお、奨学金貸与者の返還状況は以下のとおりであるが、このうち、「6か月以上延滞者」が17万6000人。延滞理由は「本人が低所得であるため」が、5割近くに達しており、事実、延滞者の年収は300万円未満者が、87.5%に上る。
 <つらい日本の現実を,ここにも見る思いがする>
 ---------------------------------------
 奨学金にかかる平成21年度末現在の状況
 •返還を要する債権(期日到来分のみ。):2,627千人
 •返還している者:2,290千人
 •1日以上の延滞債権:336千人
 •6ヶ月以上の延滞債権:176千人
 ---------------------------------------

延滞理由と延滞者の職業及び年収

1) 延滞理由は、 本人の低所得(49.1%)、親の経済困難(34.1%)、滞納額の増加(22.1%)、本人の借入金の返済(19.4%)など経済的理由をあげる者が多かった。(グラフ参照)
2) 延滞者の職業は、正社員である割合が28.5%に対し、派遣・アルバイト等が36.9%と不安定な就業状況である者が多かった。
3) 延滞者は年収300万円未満と回答している者が87.5%となっており、100万円未満でみても40.7%を示した。(グラフ参照)

下記グラフは,独立行政法人日本学生支援機構の発表資料から。
22奨学金の延滞理由

賃金構造基本統計調査の「2010年初任給調査」~大卒197400円、企業規模間格差は1%強と小さい

2010.11.17
厚生労働省は15日、2010年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況を発表した。

○ 大卒者の初任給は19万7,400円で前年と比べ0.7%減少。男女別では、男性が20万300円(対前年増減率0.5%減)、女性は19万3,500円(同0.7%減)だった。
なお、大卒者以外では以下のとおり。
大学院修士課程修了 224.0千円(対前年増減率-1.9%)
高専・短大卒 170.3千円(〃-1.7%)
高校卒 157.8千円(〃0.0%)

○ 初任給の企業規模間格差は、表2参照。

○ 主要産業別の初任給を学歴別にみると、大学卒では、男性は生活関連サービス業,娯楽業(224.6千円)、女性は情報通信業(209.7千円)が最も高くなっている。一方、最も低い産業は、男性は医療,福祉(187.8千円)、女性はサービス業(他に分類されないもの)(183.3千円)となっている。
  高校卒では、男女ともに生活関連サービス業,娯楽業(男性170.1千円、女性165.5千円)が最も高くなっている。一方、最も低い産業は、男性は金融業,保険業(144.7千円)、女性は教育,学習支援業(146.4千円)となっている。(表3参照。)

○ 初任給の分布をみると、大学卒では、男女とも20万円台が最も多く、それぞれ35.3%、28.1%となっている。高校卒では、男性で16万円台が最も多く(39.1%)、女性で15万円台が最も多く(27.1%)なっている。


厚生労働省発表文は以下のURLから直接確認することができる。
→ http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/10/index.html



22初任給1

22初任給2

上場企業の課長の多くが「上司との人間関係」「成果創出へのプレッシャー」などからメンタルに不安を感じている

2010.11.10
 産業能率大学の実施した上場企業の課長アンケートの結果が公表されています。
 (調査は従業員規模100人以上の上場企業に勤め、部下が1人以上いる「課長」が対象、有効回答428人の分析)

 [調査結果から]

 上場企業の課長に、自分自身のメンタルヘルスに不安を感じたことがあるかを尋ねたところ、「ある」とした人が43.7%に達しています。
 「ある」と答えた人にその原因を尋ねた結果では、「上司との人間関係」「成果創出へのプレッシャー」「仕事の内容」が44%前後で上位を占め、「部下との人間関係」「仕事の量」も目立ちます。

 同調査において課長は、
 ほとんど(98.6%)がプレイイングマネージャー。課長の2人に1人は悩みを抱えても相談する相手がいないと答え、「昔の課長がうらやましい」と思っている課長が8割を超えています。

「昔の課長がうらやましい」と思う心は
(1) 仕事に時間的や余裕があった 49.8%
(2) 処遇がよかった 40.7%
(3) 今ほど成果を求められなかった 36.0%
(4) 自分の裁量で決められることが多かった 34.3%
(5) マネジメントに専念することができた 20.8%
(6) 部下が敬ってくれた 16.4%
と続きます。
上場企業の課長を取り巻く厳しい環境と悲哀が伺える調査です。

同調査の詳細は以下のURLで直接確認することができます。
→ http://www.sanno.ac.jp/research/kachou2010.html



<下記グラフ資料は前記の調査結果からの抜粋>
課長とメンタル

労働者派遣法違反の是正指導は,その後,労働者の雇用維持の障害にはなっていない

2010.11.01
 厚生労働省では、2010.10.26、労働者派遣法に違反し是正指導を行った事案のうち、「派遣受入期間制限違反」、「偽装請負」および「専門26業務派遣適正化」を対象に、労働者派遣法に基づく是正指導後の労働者の雇用状況について取りまとめた結果を公表した。
 詳細は → http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000uzs8.html
 結果、
「派遣受入期間制限違反」において 93.8%
「偽装請負」において 95.0%
「専門26業務派遣適正化」において 97.6%

が是正指導後においても、「雇用維持」が図られていることがわかった。



(以下の表は、違反是正指導後の「雇用維持」状況を表したもの)

hakenhou_sidou.gif
Template by まるぼろらいと

Copyright ©労務安全情報センター[ブログ] All Rights Reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。