労務安全情報センター[ブログ]

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2012年08月の記事一覧

大手和食「がんこ」を書類送検--残業代なし固定給は「創業以来の慣習」だった

2012.08.21
 (事件の概要)

 「 大手和食チェーン”がんこフードサービス”(大阪市淀川区)が、従業員の残業代や割増賃金を支払わなかったなどとして、大阪労働局は2012.5.29、労働基準法違反(編注 割増賃金不払い、賃金台帳等虚偽記載)の疑いで、同社と志賀茂社長(65)や専務(40)らを大阪地検に書類送検した。

 労働局によると、従業員らは実際の残業時間にかかわらず固定給だった。

 同社が虚偽の報告をするなど悪質だったため、書類送検に踏み切った。

 志賀社長は容疑を認め「(固定給は)創業以来の慣習で、当たり前だと思っていた。不適切だった」と話しているという。

 送検容疑は昨年4~7月、「岸和田五風荘」(大阪府岸和田市)の従業員5人に違法な残業をさせ、残業や深夜労働に対する割増賃金など計約100万円を支払わなかった疑い。また、昨年7月と10月、岸和田労働基準監督署に虚偽の労働時間を記入した賃金台帳などを提出した疑い。
 同法は、法定の労働時間を超える残業や深夜労働については割増賃金を支払うよう定めている。同署が本社へ抜き打ちの立ち入り調査をした際には、別室で未記入の台帳に虚偽の労働時間を書き込んでいた。(スポニチ 2012年5月29日記事から)」



[編注,コメント]

 「(固定給は)創業以来の慣習で、当たり前だと思っていた」との社長の言。
 和食職人の世界では、その慣習が根強く残っているのは事実だが、、、
 オープンな場で法律適用の議論となったら、アウトということだろう。

 しかし、労基署に虚偽の労働時間を記入した賃金台帳などを提出するといった行為は、違法性を認識していた「?」ともいえる訳で、単純な無知から法に触れる行為を行ったということでもなさそうだ。



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労働時間規制の「大きな抜け道」

2012.08.18
 以下は、平成24.7.28付け東京新聞社説の(抜粋)である。

2-1.jpg
(写真は本文と無関係です)

「労働基準法(では)労働時間は原則として一日8時間、週40時間までとされている。
 ところが、
 大きな抜け道が残されていた。
 経営側と労働側が残業や休日出勤の上限を決めて協定(編注/三六協定)を結べば、原則には縛られないという仕組みだ。

 (実態)
 東証一部上場の売り上げ上位100社(2011年決算期)を本紙(東京新聞)が調べたところ、7割が月80時間以上の残業を認める36協定を結んでいる実態が分かった。
 トップは大日本印刷の月200時間
 次いで関西電力の月193時間、
 日本たばこ産業(JT)の月180時間と続いた。」等の記述。

 なお、社説全文は以下のURLを参照してください。
 → http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012072802000124.html


[編注、コメント]

 三六協定は、そこで定めた労使協定の時間を超えて労働することがあったなら、「労働基準法の罰則を適用」するというものだ。
 法的には、「免罰的効果」を持つ条項である。
 その場合、必然として、企業は「実残業」があるかどうかは別に、協定時間の工夫ひとつで罰則の適用を免れることができるのなら、と、仮にもこれを超えることはないという時間をめざして協定化を図ろうとする。(大企業、組織のしっかりした会社、官僚的な会社であればあるほど、そのような傾向に陥る。)
 
 単純にいえば、これが、「7割が月80時間以上の残業を認める36協定を結んでいる実態」の背景だ。

 これは、東京新聞社説がいうように、
 「いずれも日本を代表する企業だ。過労死や過労自殺を招きかねない働き方が常態化しているとすれば見過ごせない。長引く不況で人員削減が進み、一人当たりの仕事量が増える傾向にある。」
 というように「実労働」をそのまま反映したものではないのだが、やはり、36協定の在り方としては問題だろう。

 法制面の補強措置がとられるのが一番だが、
 その方法の一つとして、同社説でも指摘されている「勤務間インターバル規制」(*)が検討されのは良いことだ。(少なくとも、実運用の場面を想定したシュミレーションを行いながら、導入の是非を検討すべき時期かも知れない。)


(*) 「勤務間インターバル規制」=欧州連合(EU)では終業から翌日の始業までに11時間以上の休息を取るルールがある。



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パート勤務-「週20h以上、月収8.8万以上」「500人以上の事業所」で社保適用へ

2012.08.18
 平成24.8.10、パート労働者への社会保険の適用拡大等を含む法律改正案が、参議院本会議で可決・成立した。
  
 <厚生年金保険法および健康保険法関係>

1)以下の要件を備える者を、厚生年金保険および健康保険の被保険者とする(学生は適用除外)。
イ 1週間の所定労働時間が20時間以上であること。
ロ 報酬月額が88,000円以上(年収106万円以上)であること
ハ 1年以上使用されることが見込まれること
ニ 通常の労働者およびこれに準ずる者(編注 4分の3要件を満たす労働者)の総数が常時501人以上の事業所であること

 → 4年後の平成28年10月から施行
 厚生労働省では、適用拡大の対象となるのは約25万人であるとしています。

2)産前産後休業期間について、申し出により、事業主および被保険者の保険料を免除する。

 → 2年を超えない範囲内で政令で定める日から施行



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注目される国土交通省の「建設業における社会保険未加入問題への対策」

2012.08.11
 国土交通省から、新たな「建設業における社会保険未加入問題への対策」が示されている。
 平成24年7月又は11月から施行が予定されている。


1] 建設業の許可申請書の添付書類への保険加入状況の追加
建設業法に基づく許可申請時に、健康保険等(*健康保険、厚生年金、雇用保険をいう。)の加入状況を記載した書面の提出を求めることとし、当該書面の様式を整備する。

2] 施工体制台帳等の記載事項への保険加入状況の追加

3] 経営事項審査における保険未加入企業への減点措置の厳格化 

 具体的には、
 ○評価項目のうち「健康保険及び厚生年金保険」を、「健康保険」と「厚生年金保険」に区分し、各項目ごとに審査することとする。
 ○「雇用保険」、「健康保険」及び「厚生年金保険」の各項目について、未加入の場合それぞれ40点の減点(3保険に未加入の場合120点の減点)とする。


 施行日 3]は平成24.7.1から、1]2]は、平成24.11.1から施行される


 なお、以下のURLから国土交通省のホームページから関連情報を直接確認することができる。

 → http://www.mlit.go.jp/report/press/totikensangyo13_hh_000156.html




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