労務安全情報センター[ブログ]

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2012年11月の記事一覧

小売業や社会福祉などのサービス業で「転倒災害が増えている」

2012.11.18
 「職場で転倒事故増える、介護でバランス崩す、商品仕分け中に滑る
 (2012.11.14日本経済新聞朝刊記事から)

 「非正規」安全教育進まず

 職場で転倒する事故が徐々に増えている。かつては建設現場などで目立った転落事故などが減少する一方で、2005年に労働災害のトップとなり、全体の約2割を占めるまでに。背景には小売業や社会福祉などのサービス業が増えた産業構造の変化があるが、この分野にはパートなど非正規雇用者が多く、安全教育が浸透しにくい事情もあるとみられる。

 厚生労働省や業界は、各地で業種別の研修会を開くなど予防策に力を入れ始めた。

 転倒事故を業種別に見ると、小売りや医療保健、社会福祉、飲食で99年比1・4~4・7倍に急増するなどサービス業の増加が目立つ。具体的には、スーパーで商品仕分け中にぬれた床面で滑ったり、介護施設で1人で入浴介助してバランスを崩したりといった事故が報告されている。

 背景には、「非正規雇用者の割合が高く、業務に熟練していない人が多いという事情がある」(厚労省)。従業員の入れ替わりが比較的多いため安全教育が浸透しにくく、製造業などに比べて作業工程を一律に管理しにくいといったケースもあるという。

 6800弱の社会福祉法人でつくる全国社会福祉施設経営者協議会(東京)は「介護などの労働市場の急拡大に労務管理が追いつかない面がある」と認める。介護施設では、統計には含まれない腰痛なども急増しているという。同協議会は「リスクが高い環境を放置すれば、逆に人材が流出する」として、福祉器具の活用を呼びかけたり、労務管理講座を開いたりと啓発に力を入れる。」(以上、2012.11.14日経新聞記事(抄))


 [編注、コメント]

 日経新聞が「転倒災害の増加」に焦点を当てた記事を書いている。
 改めて、平成18年と平成23年の5年間の動向を確認してみたが、記事が指摘するように、商業や病院・社会福祉施設等で転倒災害が増加し、製造業、建設業では減少している。(表参照。)
 転倒災害の分析

 商業や病院・社会福祉施設等で「転倒災害」が増加している背景には、一般に、この分野での就労者数の増加に主因を求めるべきであろうが、記事の言うように、非正規従業員の拡大も影響しているのかもしれない。



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大卒者が卒後3年内に半数辞めるというのは尋常な職場ではない

2012.11.07
 厚生労働省は31日、大学を卒業してから3年以内に離職した若者の割合を業種別で初めて公表した。

 塾の講師など「教育・学習支援」(離職率48.8%)、「宿泊・飲食」(48.5%)などが高離職率。
 次いで、理容など「生活関連サービス・娯楽」(45.0%)、「医療・福祉」(38.6%)、「小売り」(35.8%)などで、これらは全業種平均の離職率(28.8%)を上回っている。
(詳細は「表」参照)
新規学卒者離職率2

 新規学卒者の離職状況について

 中学、高校、大学の卒業3年後の離職率は、それぞれ64.2%、35.7%、28.8%となっている。
(いずれも平成21年3月卒業者)グラフ参照。
新規学卒者離職率


 [編注,コメント]

 ブラック企業を避けるために本当に必要なのは、個別企業離職率だろうが、、。各業種ワースト100なりワースト10が公表されるようなら、反響は大きいだろう。(離職率の低い企業は、「自主公開」の手もある。)



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建設業者の社会保険等の未加入状況の(相互)通報制度の新規構築の件

2012.11.05
「建設業者の社会保険等の未加入状況の通報等」について、下記通達が発せられ平成24.11.1から運用が開始された。


参考資料
(関連通達の写し)
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○ 平成24年10月24日付け国土建推第32号、国土建労第17号国土交通省土地・建設産業局建設業課長、建設市場整備課長(連名)厚生労働省年金局事業管理課長あて

建設業者の社会保険等の未加入状況の通報等について

建設業においては、下請企業を中心に社会保険等について、法定福利費を適正に負担しない事業者が存在することから、技能労働者の公的保障が確保されず、若年入職者の減少の一因となっているほか、関係法令を遵守して適正に法定福利費を負担する企業ほど競争上不利になるという状祝が生じています。
このため、関係者を挙げて社会保険等未加入問題への対策を進め、技能労働者の雇用環境の改善や法定福利費を負担しない不良不適格業者の排除に取り組み、建設業の持続的な発展に必要な人材の確保と事業者間における公平で健全な競争環境の構築を図る必要があることから、社会保険等に加入していない建設業者について、関係行政庁との連携を図りつつ、加入指導を図ることとしました。

つきましては、建設業の許可行敬庁において、建設業の許可・更新等の際に社会保険等の加入状況の確認及び指導を行った上でなお社会保険等に加入しない建設業者(以下「通報対象業者』という。」について、許可行政庁から郡道府県労働局及び日本年金機構ブロック本部(以下保険担当部局という。)に通報することとする制度を構築し、下記により通報いたしますので、適切にご対応頂けますようお願いします。また、保険担当部局による通報後の措置によっても加入しない一定の建設業者については、通報元の許可行政庁にその旨通知頂きますようよろしくお願いいたします。

 記

1 通報について(通報元、通報先、通報方法)
2 保険担当部局への照会
3 保険担当部局からの通知
4 通報後の加入指導結果等の報告
5 施行期日


(記以下は項目のみ。)

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[編注,コメント]

 これだけ年金問題がクローズアップされている時代、建設労働者も目先の「手取り髙」だけでなく、社会保険等の完備も加えた総合的な労働条件の良し悪しに目が向くようになっているのだろう。
 通達がいうように、「関係法令を遵守して適正に法定福利費を負担する企業ほど競争上不利になるという状祝」も無視できない。国土交通省が建設業の許認可業務に関連付けたこの相互通報制度を運用しようとしていることは注目されよう。
 取組みが好首尾に展開することを期待したい。



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技能実習生の受入管理団体職員が違反を隠すため帳簿改ざんを指示(ほう助犯で書類送検)

2012.11.05
 厚生労働省は平成24.10.25「技能実習生の労働条件確保のための監督指導及び送検の状況」について、公表した。
 以下は、このうちで、悪質な事例として「事例紹介」がなされたものの中の一部である。

 事例1は、いわゆる「送検事例」(刑事処分)であるが、
「監理団体が、事業場の違法取扱いが発覚しないよう帳簿の数字を改ざんするよう指示していた」というもので、ほう助犯の容疑で書類送検されている。

 事例2は、送検処分には至らないものの割増賃金違反を隠すために、賃金ではなく「外注加工費」として処理するなど悪質であるとして事例紹介されている。



事例1

 繊維製品製造業を営むA社及び同社代表取締役Bのほか、監理団体役員Cを最低賃金法違反等の疑いで送検した事例

【監理団体の役員を共犯として送検したもの】

 入国管理局から、技能実習生に係る労働基準関係法令違反の疑いがあると通報がなされたことを受け、A社に対し臨検監督を実施し、最低賃金法違反及び時間外労働に係る違反を認めた。

 本違反について、過去にも指導した経緯があること、被害額が多くまた弁済もされていないこと、さらに監理団体のCも労働条件が違法であると知りながら、当該取扱が発覚しないよう帳簿の数字を改ざんするよう指示していたこと等から、重大・悪質な事案であると判断し、A社及びBのみならず、監理団体役員のCについても、その犯意を決意させ、必要な助言を行うことで犯行を容易ならしめたとして幇助犯として送検した。

【違反事実】

〔最低賃金法第4条違反〕 技能実習生に対し、最低賃金以上の賃金を支払っていなかったもの。
〔労働基準法第37条違反〕 技能実習生に対し、法定を超えた労働時間に対する割増賃金について、法定を下回る時間額400 円しか支払わなかったもの。



事例2

【事業場の会計関係書類の内容を確認し、時間外労働の実態を明らかにしたもの】

 技能実習生に係る不適正な割増賃金の支払及び長時間労働について情報が寄せられていたことを契機とし、臨検監督を実施した。

労務管理関係書類からは、割増賃金の支払に係る問題は認められなかったことから、事業場の会計関係書類を確認したところ、外注加工費の名目で技能実習生に金銭の支払がなされていた。

このため、使用者を追及したところ、労務管理関係書類からは確認できない時間外労働を技能実習生に行わせていたこと、外注加工費は当該時間外労働の対価として支払われていたが、実際の時間外労働時間数と比較して法定の割増賃金に満たないものであること、36 協定で定める限度時間を超過した時間外労働が行われていたことなどが判明したため、使用者に対して是正勧告(労働基準法第32 条、第37 条等)を行い、割増賃金については不足額約136万円が支払われた。



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労働時間を適正に把握し、残業代を支払う

2012.11.01
厚生労働省では、11月を「労働時間適正化キャンペーン」期間とし、キャンペーンの取組を集中的に実施する。
(参照)→ http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/campaign.html

重点取組事項は次の三点。

1) 時間外労働協定の適正化などによる時間外・休日労働の削減時間外労働協定(36協定)は、時間外労働の延長の限度等に関する基準に適合したものとすること。特別条項付き36協定等により、月45時間を超える時間外労働を行わせることが可能な場合でも、実際の時間外労働については月45時間以下とするよう努めること など。

2) 長時間労働者への医師による面接指導など、労働者の健康管理に係る措置の徹底産業医の選任や衛生委員会の設置など健康管理に関する体制を整備し、また、健康診断等を確実に実施すること など。

3) 労働時間の適正な把握の徹底賃金不払残業を起こさないように、労働時間適正把握基準を遵守することなど。

前記3)に関連しては次の重要指針・基準が示されているので、
このキャンペーンを機会に、ぜひ、確認しておきたい。

(資料)

1 賃金不払残業の解消を図るために講ずべき措置等に関する指針(PDF:KB)
  → http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002lzsv-att/2r9852000002m0n0.pdf2 労働時間の

2 適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準(PDF:KB)
  → http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002lzsv-att/2r9852000002m0n8.pdf



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