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労災の遺族補償給付は「利息と元本」、どちらと相殺すべきか[最高裁大法廷が統一判断]

2015.03.04
 表題に事件につき、平成27.3.4最高裁大法廷判決があった。
 → http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=84909
 詳細は前記最高裁ホームページから直接参照することができる。

------------------------------------
事件は、労災事案で損害賠償が認められた場合に、労災保険から支払われる遺族補償給付との相殺の方法が問題になった事案である。

事件は、労働者A(当時25)は,システムエンジニアとして勤務する中、長時間の時間外労働や配置転換に伴う業務内容の変化等の業務に起因する心理的負荷の蓄積により,精神障害(鬱病及び解離性とん走)を発症し,病的な心理状態の下で,平成18年9月15日,さいたま市に所在する自宅を出た後,無断欠勤をして京都市に赴き,鴨川の河川敷のベンチでウイスキー等を過度に摂取する行動に及び,そのため,翌16日午前0時頃,死亡した。
その後、両親が勤務先に賠償を求めたもの。
結果、会社は,Aに対する安全配慮義務を怠ったとして,不法行為(使用者責任)に基づく損害賠償義務を負うが、Aにも過失があり,過失相殺をするに当たってのAの過失割合は3割と認定された事案。

一、二審とも会社側に賠償を命じたが計算方法は異なった。
一審は賠償額にかかる利息(遅延損害金)から遺族補償給付を差し引いた約5900万円の支払いを命じたのに対し、二審は元本から差し引いた約4300万円に減額した。

従来、最高裁でも、以上の二つの判断が分れ併存していた(平成16年判決×平成22年判決)。
今回最高裁は、大法廷を開いて判断の統一を図ったもの。

 結 論

最高裁大法廷(平成27.3.4判決)の判断の結論
二審判断を支持


判決の要旨

 「被害者が不法行為によって死亡した場合において(被害者の)相続人が遺族補償年金の支給を受け,又は支給を受けることが確定したときは,損害賠償額では、遺族補償年金(は)元本との間で,損益相殺的な調整を行うのが相当である。」


 [編注、コメント]

 最高裁の判断が二分、併存したため、下級審の判断も分れていた。
 今回示された最高裁大法廷の判断(元本との相殺調整)は、考え方としても理解しやすいが、何より、最高裁の判断が統一されたことで実務上の混乱が回避されるのが一番望まれたことだ。



労務安全情報センター
http://labor.tank.jp
labor100-75.jpg



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